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第57話「あんたこの滅殺豪波動をどう思う」
 
主水、ジンジャーってなんだったのかと思う  外道殺しを行う仕業人・家吉(大滝秀治)の殺しを受けたやいとやは、殺しの瞬間驚愕の事実を知る。やいとやはずっと「おおたきひでじ」を「おおたきしゅうじ」だと思っていたのだ。しかも家吉の口から「『らいりゅうた』じゃなくて『りゅうらいた』なんだよ、あの人は」という思いも寄らない真実が…。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。
 うじきつよしの芸者姿が強烈だったこの回は、女王卑弥呼の謎を大胆に解釈して非常にユニークである。
第58話「あんたこのテキーラ4杯をどう思う」
 
主水、すてきな仲間と意気投合する  同心・成川(秋山仁)は、算術の師範としても知られていた。主水と仲良くなった彼は、得意の確率論で「主水と仲良くなった同心は必ず殺される」という命題にぶち当たってしまう。運命を変えるために主水殺しをたくらむ彼だが…。そこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。
 ついに言ってはいけないタブーに到達した回。勇次の筋がいいお弟子さんや、秀と仲のいい小間使いの女性とかもかなりの確率だ。あと、おりくさんと昔組んでいた殺し屋とか。
第59話「あんたこのジャネットリンをどう思う」
 
主水、プールの塩素をかじる  イランの北部で、おそるべき計画が実行されようとしていた。モハマディ大佐(新克利)は廃坑になった炭鉱を利用して、減圧施設を併設した要塞を築き、タジキスタンのイスラム勢力に加勢してクーデターを起こそうと計画していたのだ。許せねえと捨三と嘉吉の怒りが爆発。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。
 この前発売された『ゴルゴ13』にそっくりなストーリーだが、ちゃんとした時代劇に仕上がっている。時代考証にも全く問題はないが、江戸時代に核兵器の開発技術があったかどうかに一抹の疑念が残る。
第60話「あんたこの波乗りジョニーをどう思う」
 
主水、月収6万円で生活する  嘉吉からよくビーナスを買っていく花火職人・末吉(藤堂伍一)は、実は凄腕の相場師だった。しかしその顔は誰にも知られてはいなかったが、カリフォルニア小麦の不作を読みきれなかった彼は命を狙われる羽目に陥ってしまう。彼の妻、およう(燐隊長)はなにも知らず、やって来た殺し屋(古川ロック)とすっかり意気投合して、ジュディマリのコピーバンドを始めてしまう。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。
 そこそこ楽しめる作品。なぜか全員が金髪のちょんまげをしていたり、蝶ネクタイを着用している部分さえなければ。あとこの回から捨三の妹として、おみつ(遠野みちる)が加入。
第61話「あんたこのインディーズビデオをどう思う」
 
主水、工場を見学する  餡子の中に人形の入っている「餡卵」が発売される。これが爆発的ヒットとなり、たまたま宇宙から帰省していたせんとりつも夢中だ。主水の職場である女子高でも勿論大流行。やいとやにいたっては、オークションで一儲けしようとする始末である。しかしそれは奥州柴山藩の、今は亡き土屋小十郎(浜畑賢吉)一派が仕組んだ豪快かつ爆笑必至のわなであった。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。
 映画版『新仕業人』が公開されたおり、グッズとしてこの餡卵が発売された。ちなみにフィギュアは「フランス革命の偉人シリーズ」。ロベスピエールのクリアがレアらしく、たまにヤフオクで見かけることがある。
第62話「あんたこの外務省課長補佐をどう思う」
 
主水、一生一緒にいてくれやと言われる  しのとおみつが誘拐されてしまう。仕業人とは知らずに。勿論二人は余裕たっぷりで誘拐されたあと乱暴されようとするその瞬間に逆襲だ。許してくださいィィィィィーーーーッ!と助けを乞う旗本、松岡正之進(キドイチロウ)。しかしおみつは反撃の手を緩めない。ムエタイ式のキックがみぞおちに命中。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。
 旗本のやられる演技が最高で、気がついたら50分たっていたという曰くつきの作品。この回からおみつが殺しに参加する。またこの回の江戸城を好演した、特別出演の丹波哲郎が強烈に印象に残る。
第63話「あんたこのブライアントをどう思う」
 
主水、二人に分身する  江戸に謎の行者一行が到着する。行者、先生(中村敦夫)は、参議院議員に立候補しようとここにやって来たのだ。しかしまだ民主主義にすらなっていないのに先生無言で激怒。街角で大刀居合抜きを始めてしまう。その頃その一行の正十(火野正平)は、馬小屋で偶然主水を見かけて…。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。
 和田アキ子が町を破壊するシーンは、実際に日本酒7本近くを飲ませてから撮影したと『製作トピックス』で語られている。また馬小屋に出て来る主水は、しゃべる本物の馬を調達。アメリカの遺伝子工学には驚かされるばかりである。
第64話「あんたこの幻覚のスタンドをどう思う」
 
主水、その扇子、センスいいですねとか言ってしまう  屋台で一杯飲んだ帰りの主水のもとに、黄井剣之介と名乗る男(中村敦夫)がやってくる。なんでもバーナビ―から紹介されたと言っているらしい。今度はちゃんと気付けよとばかりに前回よりもソフトタッチな物腰で「金、貸していただけませんか?」と話しかけた刹那、主水迷わず一閃。女房(中尾ミエ)ともども真っ二つ。そこで主水が「おれはまたまた重大な間違いをおかしたのではないか」と気付いてしまう。
 「金なら貸せん!大川総裁。うわ、おもしれーなおれのギャグ。…あ、間違えて斬っちゃった」という主水の台詞がものすごく印象的。またやっちまってるよと呆れ顔の中村敦夫と中尾ミエがさらに印象的。ちなみに大川総裁は「金なら返せん」が正しい。

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