必殺仕業人IV

必殺仕業人IV・脚本リスト
このコンテンツの内容は『必殺仕業人』もしくは『必殺シリーズ』とは無関係です。絶対に。
キャスト　 オープニングナレーション　
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エンディング

開始直前特番　あんたこの必殺仕業人・春　～出して呑まれて自己破産をどう思う

　脚本家ギリタチニコルソン

あらすじ：

　「パチンコCR必殺仕事人激闘編」がリリースされ、前作の勇次・秀にかわって竜・政が実写キャラとして登場、筆頭同心田中、中村せんがサブキャラとして追加された上、BGMには「荒野の果てに」「女は海」また「左内のテーマ」がふんだんに盛りこまれ、春を鬻いでDVDをようやく買える赤貧必殺ファンは次々と自己破産に追い込まれてゆくのであった。「ほんと癪に障るったらありゃしませんぜ、必殺といえば仕事人という安直な図式、ケッ、なんとかならないもんですかねぇ」と毒づきつつもやいとや又右衛門、梁山泊での打ち子経験をヒントにパチンコ業界への進出を目論み、主水らに【仕業人ステータスアッププロジェクト】の遠大な構想を開陳する。CR仕事人の肖像権収入だけでは借金を返済しきれない、秋山小兵衛、安浦刑事、音川刑事等々のバイトでも焼け石に水……というわけで主水も乗り気。捨三も他人の家ばかりでなくテメーの家も少しは立派にしたい……。連夜の企画会議で練られたCR仕業人オリジナルのリーチパターンは……①捨三リーチ＝数段階の難関を突破して悪徳与力・俣野ニエ蔵(青空球児)の役宅天井裏に忍び込み、悪事の証拠を掴めるか(信頼度☆)　②おみくじリーチ＝やいとやがおみくじを3回引き大吉を引き当てるか(信頼度☆)　③スケコマシリーチ＝やいとやが茶汲み女をモノにできるか(信頼度☆☆)　④千勢先生リーチ＝千勢先生秘蔵の春画・絵草紙を部屋から見つけ出せるか(信頼度☆☆)　⑤剣之介リーチ＝食い逃げが成功するか(信頼度☆☆☆)　。回転中に銀次の「がんばりま～す！」が聞こえるとスーパーリーチに発展等々。…………「俺はどこに出るんだ？」主水が口を尖らせると、やいとや「八丁堀はメインですから出ずっぱりですよ」「そか、ま、いいだろう」……試作機が完成し、メーカーに呼ばれて試打をした主水は首をかしげる。「やいとや、どこが出ずっぱりなんだ？」「ほら、そこ」「？」「左下隅の７セグ」「む？」「馬と八丁堀が交互に表示されるでしょ、八丁堀で停まったらスタートチャッカーが0.5秒開くんですよ」「プレミアリーチとやらは…？」「あぁ、『やつらの仕業』をバックに、あたしが障子の向こうから携帯火種に息を吹きかけて登場するんで。家老・内山田(麿赤児)の眉間にこの針をね……」……しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- ギリタチ -

必殺仕業人Ⅳの放映開始に先駆けて製作された特番。劇場版「マタ・Q・パーマン」以来ダイエットに挑んできた大出氏だが、本作までに体型を戻せず、汗っかきという属性が加わった。出演者全員、終始台詞がカミカミで何を言っているか殆どわからない。就中やいとやの「おめぇは誰だい」は何度聞いても「ウマヅラ」。出陣のBGM、軍艦マーチが呆れるほど陳腐。エンディングのNG集からもカットされているが、カンペ目線で「来週スタートの必殺仕事人Ⅳをお楽しみに」と言ってレギュラー入りをフイにしたのは知る人ぞ知る西島章生氏。

第１話　あんたこのせをどう思う

　脚本家にしじまニコルソン 2003/4/26 (土) 02:17:01 - No.1051291021

あらすじ：

「しかし奉行所で落ちぶれたっつったって、マスコットキャラクターって何すりゃいいんだか」とか思ってたら、マスコミの露出とか結構多くて給金は安くてもおいしいじゃん！とか思ってた主水。しかも口うるさいせん・りつはいきなりヒッポリト星人にブロンズ像にされたし…まあ、そんな感じで裏稼業もなんとなくって感じでふやけたところで、街中でであった「伊藤涯之介」と名乗る男。なんでもク・デソンの知り合いといっているらしい。おりしも裏稼業では亜里亜藩の奥方・カテリーヌ（チャック・ウイルソン）殺しを引き受け、どうしても人手のたりなさそうな様子。何せ仲間が例のやいとやだけでは…早速おみやげにドリームキャストのカノンを、「川上とも子が出てるよ」という言葉とともに貸すことを条件に涯之介をスカウトしようとする主水。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- にしじま

わかめ２０万トンの中で行われた、映えある第１回。雪の中をボロボロの着ぐるみ（無論マスコットキャラクター「モンドくん」の格好）で歩くシーンはギャグなんだか本気で落ちぶれてるんだかというアングラ映像も真っ青な演出になっているのに加え、伊藤涯之介の坂本ちゃんの格好（要するに浪人とかけているらしい）という外した小ネタが重なるこのスケールの小ささは、流石は「しっかりしろい」パターンを生み出した作品だという趣もある。作品中脚本を手がけた西島ニコルソン氏が猫になつかれ、悲しげな顔をして猫の鳴き声を背に撮影所を横切る姿は涙無くしては見られない。殺しのシーン、なぜ猪木藩江戸屋敷の西洋鎧の中に観鈴がいたのかは謎。

第２話　あんたこの休みにくいＧＷをどう思う

　脚本家ステーシーニコルソン2003/4/27 (日) 23:30:39 - No.1051452016

あらすじ：

第一話以来ブロンズ像にされたままのせん・りつ・そしてウルトラマンＡ。彼らを救うため光の国からウルトラの父（仲代達也）がやってくるが、しかしその父も年度末のサービス残業による過労性腰痛と鯖アレルギーが原因で高須クリニックに入院してしまう。地球が大ピンチ！しかも四月からサラリーマン医療費自己負担が増えて父ピンチ！全ては江戸の裏稼業を支配しようと企む福田官房長官（福田明日香）と手下のあらいぐまラスカルの陰謀であった。その頃、主水はひょうきん族のＤＶＤ観ながら「今年のゴールデンウィークは予定立てにくいなーん」とか考え、涯之介はクラスの学芸会で発表する新芸「コント・北の将軍さまと一休さん」の開発に余念がなかった。そんな無罪モラトリアム状態の連中にやいとやが吼える！「俺、豊郷町長選挙に立候補する！」わけもわからないまま豊郷小学校にたてこもりながら観鈴が「どうして、そんなことするかなあ…」しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- ステーシー - 2003/4/27 (日) 23:16:55 - No.1051452016.1

観鈴のセリフは滋賀県民の誰もが思ったことで、ほんとにどうしてあんなことするかなあ。殺しのシーンでは涯之介が官房長官を、主水が高須クリニック院長を仕置したが、やいとやはラスカル（全長２ｍ、謎の肉食巨獣）に惨敗した上に町長選にも落選。仕業人Ⅲ以来のへたれキャラは健在だった。涯之介のコントは「これ一休、わしは日本にテポドンを発射したいのじゃ」「将軍さま、それなら真ん中を通ればよいのです。マンセー」という壮絶な不発弾。しかしこのコントが披露された「涯之介・観鈴のおまけコーナー」は以後番組の名物コーナーとなり、ヒッポリト星人のセミレギュラー化とともに作品の方向性を決める回となった。

第３話　あんたこのチャーザーをどう思う

　脚本家ギリタチニコルソン

あらすじ：

　やいとやが大切に育てていたメダカと、捨三が縁日で売るために殖やしていたスズムシが全滅した。いずれも腹部に穴が開いており、やいとやは仕業人への挑戦だと戦戦兢兢。ところが折しも江戸城下ではペットのキャトルミューティングが相次ぎ、主要瓦版はヒッポリト星人の犯行説を喧伝していた。観鈴は得意のコックリさんで、この騒動のドサクサに米相場を吊り上げようとした紺野屋平左(林家こん平)とその一味、闇のチャーザー人の存在をつきとめ、町人有志が大川端に建立したペット慰霊碑に積まれた小銭を仕置料にすべきだと建言する。涯之介は「紺野屋は寒いギャグの使い手らしい。俺が殺る」というが、主水は「いかがなものか」と懐疑的。「俺がヤルっていったらヤルんだよう！」と地団太を踏んで、仕方なくやいとやがサポートすることとなった……そして仕置の当夜、紺野屋を待ち伏せた涯之介が絶叫した第一声は「チャンラ～～～～～ン！」。あまりにあまりな先制パンチにやいとやは携帯火種を懐中でひっくり返して大火傷。そこへチャーザー人4万人を片付けた主水が通りかかり「涯之介……ある意味、できる」と唸りかける……しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- ギリタチ -

せんの「婿どの、りつが懐妊しました」で始まる第3回。想像妊娠というオチはお約束ながら、せんがキャトルミューティングによって子供を奪われたと信じるところは微笑ましい。涯之介の一発＝「うちのゴボウもキャトられたよ」といって苦笑しながらレンコンを見せるが全員無視。仕置シーンで紺野屋に致命傷を与えたパクリギャグは「や～ねぇ。あたしは恋する乙女、きんどーちゃんよっ」。なお、銀次はパチンコ屋で通路の玉を拾ってプレイ、窃盗罪で伝馬町に戻っている。やいとや仕置前の占いは点取りカード。「10文拾ったよ。●3点」

第４話　あんたこのペイント・イット・ホワイトをどう思う

　脚本家ステーシーニコルソン

あらすじ：

長崎県天草地方に降り注いだスカラー波の影響で、突如この世によみがえった天草四郎（武上四郎）。彼は伴天連の秘術「魔界転生」で復活させた伝説の武芸者「魔界衆」を率いて日本征服を企む。しかし魔界衆がサンダー杉山・シコルスキー・なかやまきんに君・長渕剛・ミッキーロークというメンバーなのを顧みて、小さなことからコツコツと（←西川きよし）と方針転換。とりあえず近場の佐賀県にＪＲ長崎本線に乗って侵攻、バルーンフェスタを見物したり嬉野茶を飲んだり悪の限りを尽くす。その頃、スカラー波の影響を避けるため奉行所を白い布で覆っていた主水は、バルーンフェスタ会場からふっ飛ばされてきた亜愚禰酢＝チャン（風船おじさん）と出会い、天草四郎と悪徳イギリス商人ジェフ君（デミムーア）の仕置を依頼される。「え、佐賀？アヘン戦争じゃなくて？」などと意味不明なセリフを残しつつ、仕業人たちは亜愚禰酢とともに気球に乗り込む。翔べ！熱気球よ佐賀県へ。しかし気球は大きくコースを外れてあっさり遭難、イスラマバード上空で全員消息を絶つ。ちゃっかり江戸に一人だけ居残った観鈴は、涯之介の無事を祈りつつスカラー波の影響を避けるためあたり一面を白く塗りまくるのであった。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- ステーシー

劇中で長崎県人という設定の天草四郎が「おいどん」「ごわす」と連呼したり、佐賀市内の映像がなぜかマンハッタンの夜景になっていたり、モンドくんの着ぐるみがどう見てもヤメタランスだったりと第４話目にして早くも適当な仕事ぶりが光る回。中でもスカラー波の恐るべき影響について正しく報道しなかったのはいかがなものか。殺しのシーンでは、涯之介が捨て身の小ネタ「いま何時、バンバンジー！」で時間を止めて（約１.５秒）魔界衆を全員仕置する背後で、やいとやが何の脈絡もなく唐津くんちの曳山に轢かれるという華麗なコンビネーションで魅せる。

第５話　あんたこのくれない族の反乱をどう思う

　脚本家ギリタチニコルソン

あらすじ：

「天誅屋いらない」という亜流仕置人が江戸に現れた。金さえ出せば誰でも「お前、いらない」と言う台詞とともに葬る無道ぶりに主水も激怒、「ありゃぁ仕置じゃねえ…ジェノサイドだ。カタをつけようぜ」と仲間を集めて仕掛を段取りする。観鈴を頼み人に仕立て、天誅屋の元締・賭け麻雀屋の蛭子屋ドラ三(蛭子能収)・おちょくりプー次(江畑謙介)・味噌汁掛之介(渡辺裕之)を深夜の浅草寺に誘い込む仕業人達であったが…味噌汁掛之介の「ファイトォ～！」攻撃に、涯之介はつい「イッパァツ！」と呼応してしまい惨敗、観鈴の黒魔術によって九死に一生を得る。やいとやはおちょくりプー次を難なく仕留めたかに見えたが、断末魔のプー次が人工毛髪を振り乱して呟いた「カ・・・ワ・・・カムリ」で心に深い傷を負った。一方主水は東2局で5万点超と断然リードの蛭子屋に南場も更にワレメで振り込み苦戦するが、オーラスの親で天和+九連宝燈をあがって大逆転……「息のあるうちにお前に言っておきたいことがある……俺はただの雀士じゃねえ」。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- ギリタチ -

本シリーズで度々登場する闇の抗争編第2弾。某亜流番組の第 1回放映で「村中土門」という悪役が登場した事を受けて、対抗策として制作されたと見るべきで、むしろTV局抗争編に数えられる。初期必殺シリーズの躍動感を再現すべくハンディカメラでの撮影となったが、全編ハンディカメラが却って安っぽさを強調したため石原ニコルソンが減俸処分となったことでも知られる。涯之介は蘇生後観鈴と演じたショートコントはベンジャミン伊東と電線マンのいでたちで頭からパンストを被って引き裂きながらの「伝染音頭」。主水が苦笑しながら「長～い目で見てやってください」と締める。せんが下着泥棒に遭って羞じらうさまは文字通り噴飯モノ。

第６話　あんたこの行列してまで食べるラーメン屋をどう思う

　脚本家ステーシーニコルソン

あらすじ：

今回の仕置の的は、最近雑誌とかにも載って評判のラーメン屋「鬼岩亭」。そこはまあ美味いと言えば美味いのだが、人相極悪で油っこい店主（今井健二）がカウンターでふんぞり返ってるし、いつ行っても混んでるしほかにも色々むかつく（注文の仕方をまちがうと怒られる・常連客とそうでない客の注文したものが出てくるスピードが全然違う・高いｅｔｃ）ので始末して欲しい。それが吉田松陰（ミスターＴ）が遺した最期の言葉だった。ＧＷに有給を組み合せて１０連休も取りやがった捨三にかわって鬼岩亭を探りに行くやいとや。するとそこには店の入口から５００メートルはあるんじゃない？って感じの長蛇の行列が。仕方なく行列の一番後ろについて、まああたしはＧＷ中なんの予定もないし（泣）いくらでも待ちますけどねーんなどと最初は気楽にかまえていたやいとやも、やがて２時間、３時間と待たされるにつれて目に妖しい光が点る。４時間が過ぎたあたりで、やいとやの頭の中にフルボリュームで鳴り響く殺しのテーマ（幻聴）。そして携帯用火種にゆっくり手が伸びると、おもむろに自分の前に並んでる客という客の首筋に片っぱしから真っ赤に焼けた針をたたきこんで…。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- ステーシー

鬼岩亭は脚本家が知ってるラーメン屋がモデルだが、撮影現場で役者やスタッフがそれぞれむかつく店の話を持ちよってイメージを膨らませた。ていうか膨らませすぎて、オンエア時には必殺史上類を見ない極悪なキャラクターと化していたとか。やいとやが行列客を惨殺しながらブツブツ言ってる言葉は「わしゃラーメン食うんじゃけえ…ぶちラーメン食いよるんじゃけえ」となぜか変な広島弁。９９人の行列客を仕置して、あと一歩で店に入れるところでヒッポリト星人にブロンズ像にされてしまったのは見ていて実に気の毒だった。連休明け、主水たちから凄惨なリンチを受けた捨三が「有給は労働者の権利だ！」と叫ぶシーンは視聴者の失笑を誘う。

第７話　あんたこの渡る世間は豪鬼ばかりをどう思う

　脚本家ＤＪみかんニコルソン

あらすじ：

欧州蹴鞠連合の強豪藩、漫遊藩一の伊達男獅子丸（デビット・ベッカム）は、漫遊藩の藩主である豪鬼（アレックス・ファーガソン）の嫌がらせに脱藩をしようかと頭を悩ませていた。ある時は蹴鞠戦に敗れた腹いせに近くにあった下駄を豪鬼が蹴り上げて獅子丸に当てるわ、またある時は息子の権兵衛（ブルックリン君）の誕生日祝いの場で、豪鬼が門限・禁酒令を出すわで、獅子丸と豪鬼との関係は悪化する一方。そんな折、妻のおけい（ビクトリア夫人）は密かに礼有藩へ移籍するための工作を開始。その話は江戸にまで伝わり、当然仕業人にもその話が伝わったのだが、観鈴が「…どうしてそんなことするかなぁ…」とぼやくぐらいで、主水・やいとや・捨三・涯乃介は鬼にも留めずにいそいそと米国大相撲電脳遊戯４のエディットモードでファンタスティック清原を作っていた。だが、事態はここへ来て急展開を遂げる。毎年英国蹴鞠戦の本陣最終戦後には蹴鞠人とその子供が蹴鞠場内でパレードを行うはずが、今年に限って理由も告げずに豪鬼が「ガキ共を場内に入れるなボケェ！」と一喝。このことに愕然とする獅子丸、そしてつぶらな瞳で涙を浮かべる権兵衛。さらに、おけいが密かに移籍工作をやっていた礼有藩が獅子丸獲得説を否定。八方塞がりの獅子丸は仕業人たちに豪鬼の仕置を依頼。ファンタスティック清原の完成に一段落した主水は「またもう一仕事あるんかい」とぼやきつつ、やいとやに先陣を切り仕置に向かう。そしてやいとやが豪鬼を仕置にかけようとするが、豪鬼が近くにあった鉄下駄を蹴り上げ、ものの見事にやいとやに命中、頭蓋骨骨折の重傷を負う。「あんたやっぱり狙ってたな」と豪鬼に問いかける主水。そして豪鬼が獅子丸との確執の真相を語りだすが…。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- ＤＪみかん

今回は中国・珠海で撮影というＳＡ○Ｓ上等と言わんばかりの豪快さに加え、無駄にＣＧやマシンガン撮影法を導入するなど、技術と撮影費の無駄使いが光った回。特に豪鬼がやいとやに向けて鉄下駄を蹴り上げるシーンは「そんなところでマシンガン撮影法使っても意味ないじゃん」と映画評論家から酷評を受けたのは必殺マニアならずとも誰もが知っている周知の事実。また、仕置のシーンで捨三が鉄下駄をカーブをかけて豪鬼に命中させるシーンは、「捨三が渡辺篤史じゃねーよ」という苦情の電話が二億四千万件あったのだが、鉄下駄を蹴ったのが渡辺篤史じゃなくてアルヴァロ・レコバというどう見たってバレバレなキャスティングに対し、製作サイドからのコメントは「仕様です」の一点張り。一時は暴動寸前にまで陥ったこの回は、「ある意味伝説だ」と必殺マニアをどうもなんだかな空気にさせたという。

第８話　あんたこの木更津キャッツアイ映画版をどう思う

　脚本家ステーシーニコルソン

あらすじ：

最近、涯之介の大道芸（小ネタ専門）を見にくる客が激減。まあ一般うけしないし客はもともと少なかったんだが、収入が激減して観鈴ちんぴんち。とか言ってると目の前に張り紙が。「房総半島一の歌舞音曲芸人・氣志團、ついに江戸上陸！インチキな大人たちと幕藩体制に宣戦布告！」こいつらかあ、俺の客を奪ったのは！絶賛逆恨み状態でライブ会場に突入するとそこはもうロックンロール天国。ソリッドなビートと絶妙なＭＣに煽られて涯之介もフィーバー（古）、観鈴と説明不可能なダンスを踊る。一時間後、捨三の家で悪徳商人・木更津屋（阿部サダヲ）を仕掛ける段取りをしていた主水とやいとやをどつき回す涯之介。「馬鹿野郎、お前ら地味なんだよ。そんなんじゃピリオドの向こうに行けねーよ！夜露死苦機械犬！」よく見ると涯之介は学ランにリーゼント、観鈴も学ランにスキンヘッドといういでたちで「バンドやろうぜ！」しかし、主水＝特撮主題歌・やいとや＝四畳半フォーク・捨三＝ハードコアパンク・涯之介＝みんなのうた・観鈴＝アフリカ民謡という深刻な音楽性の違いに直面して仕業人ぴんち。その頃、木更津名物やっさいもっさいパレードの中止を企む木更津屋に氣志團團長・綾小路翔左衛門（綾小路翔）も怒りを燃やしていた。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- ステーシー

涯之介の主役編。冒頭、道端で誰ひとり客が来ないのに延々と小ネタを繰り出す涯之介の姿を３０分間カメラ据えっぱなしで撮り続けたシーンは仕業人らしい虚無感が漂う。とくに最後の方、ネタに詰まって「田中角栄の真似」とか「桜田順子の真似」とかやってるのが痛い。また、氣志團といっしょに木更津屋を倒した後「またどっかで会おうぜ…横浜銀蝿！」と言い放った涯之介のアップで終わるラストも、小ネタ師の業の深さを表現したシーンとして評価が高い。ちなみに劇中で主水たちが組んだバンド名は「仕業人・セピア」。なにそれ。

第９話　あんたこの一度使ったネタを二度使うをどう思う

　脚本家Ｍ．Ｋニコルソン

あらすじ：

中村家にかの（霧島佳乃）と名乗る女性が引っ越し蕎麦を持ってやって来た。「これはどういう事か知らんが、とりあえず貰える物は貰っておこう」とばかりに蕎麦をすする主水に、かのは主水が仕事人である事を知っていると言い、しかもかつて主水達が仕置きした奇術師、海羅（Ｍｒ．マリック）の弟子であると言い出した。さては師の敵討ちかと身構える主水だが、かのは海羅仕込みの奇術で主水の１文銭を小判に変え、数年前に無くしてしまった中村家家宝の研ナオコサイン色紙を見事に見つけ出し、主水の表家業の仕事着であるボロボロのモンドくん着ぐるみをマジンガーＺに新調し、さらには涯之介と捨三の胃もたれ・胃の痛みをスッキリさせる活躍ぶり。すっかり意気投合した仕事人達とかの。だがそこに仕事人達に海羅仕置きを企て、裏で青海苔市場独占の暗躍をした卸問屋、木場乃平助（なすび）と大禅屋チョビ彦（パパイヤ鈴木）がうまい棒シリーズの買占めに動き出した。そして新モンドくん着ぐるみのマジンガーＺにも魔の手が伸びる……。急げ主水、八丁堀の平和を守るため！しかし主水達はかのの新作、胴体切断奇術で真っ二つになるやいとやを楽しんでいたのだった。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

解説-1

　- Ｍ．Ｋ -

Ｍ．Ｋニコルソンが脚本した必殺仕事人Ⅲの「あんたこの登場時のＢＧＭをどう思う」の続編に当たる回だが、ロケ地がどういう訳か横浜のラーメン博物館。この回以降、たびたび登場することになるかのは、今回も手際よくやられたやいとや（上半身のみ）の襟首を掴み、「君をかのりんマジックアイテム一号に任命するよ」と言いながら人間ミサイルを披露、偶然見学に来ていた爆笑問題田中を含む２００人を一斉仕置きする荒業を見せ付けた。結果、やいとや役の大出俊は全治２ヶ月の複雑骨折と口内炎を負う事になった。なおこの回のみ、番組キャスト紹介のテロップが全てナメック語に変換されている。

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終わりに殺陣をどうぞ

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