第10話 あんたこの踊る阿呆に見る阿呆をどう思う |
脚本家 いまちょろニコルソン
あらすじ:
菩提寺の女尼ふたり(瀬戸内寂聴・中井美穂)から阿波踊りへの参加を誘われた涯之介。早速主水の長屋に持ち
帰ったところ、「阿波徳島で新鮮な海の幸、山の幸が徳島で腹一杯食い放題!(ただし自腹、という文字があったのだが彼女たちは見落としている)」っていう
のにせん・りつ・観鈴の三人が大喜び、あんまり乗り気じゃない主水らを強引に引き連れていざ徳島へ行こうとしていると、件の女尼が現れて「徳島県議の30
人くらい」の仕置を主水に依頼する。何でも前の県民環境部長の飯泉屋嘉エ門(矢崎滋)に知事選挙に立候補させ、徳島県知事の大田祖谷郎(前田吟)の寝首を
かく形で知事のいすを虎視眈々とねらっているらしいとのことで、部下に上司の寝首をかかせても仕方ないだろうと怒った主水は引き受け、徳島についていくこ
とに。で、徳島について、とりあえず阿波踊りの練習しましょ、というせんやりつ、涯之介や観鈴たちにせがまれ、地元の踊り子の「連」に教えを請おうとし、
とりあえず知り合いになった姫野屋(中村敦夫)に教えを請うが、何故かプラカードの持ち方ばかり教える上に、可動堰反対から始まった徳島の民主主義の高揚
について滔々と喋る。そんなのに涯之介と観鈴が激怒、近くの染物屋の珠八(板東英二)の元で阿波踊りを教えて貰うことに。でも珠八のところでも公共事業が
減ってきたという悪口とプラカードの持ち方しか教えて貰えず、こりゃあなんだかなぁと思っていると、いつの間にか主水ややいとや、せんとりつたちは、大田
勝手連で「投票に行こう!」と書かれたプラカードを持って、「可動堰NO!不信任は汚職調査団つぶしです!」とか通行人に言いながらかちどき橋や新町川の
うえに毎朝立ち、涯之介と観鈴はその近くで飯泉屋の「これではたまらん!ピッチャー交代!」とか書かれたプラカードを持ちながら「いい徳島カモン!」とか
「オンリーワン徳島カモン!」とか言わされる羽目に。いつの間にやら仕置も阿波踊りも忘れて、それぞれが投票日まで別々に必死こいて運動しちゃってし
ちゃって。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。 |
解説-1 |
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いまちょろ -
徳島県知事不信任に怒ったスタッフが大田陣営への援護射撃に
なればと作成したものであるが、投票日以降の放映であったためなんの意味もなさず、スタッフ全員が2日寝込んだ上に一部関係者から激怒を受けたという曰く
付きの作品。プラカード持ちはもちろんのこと、第十堰や細川内ダム建設予定地、秋田町の飲み屋街や鳴門金時、狸やラーメン等、徳島の風景がこれでもか、こ
れでもかと出てくるが、実は徳島ロケは一日こっきりであったという噂。ちなみに藤田まこと氏はその一日こっきりの撮影の際、「おはようとくしま」のインタ
ビューを優先させたため、今作品の主水は徳島県議や徳島市議、某出版社の社長や近所のおじさん等、10人近くが入れ替わり立ち替わり演技しているとの噂。
因みに主水を演じた中で一番演技が巧かったのは、このロケのために徳島に帰ってきた中村修二さん(青色ダイオード発明者)だったとのこと。 |
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