必殺仕業人Ｖ激闘編

このコンテンツの内容は『必殺仕業人』もしくは『必殺シリーズ』とは無関係です。絶対に。

キャスト　 オープニングナレーション
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第 71 話　あんたこの攻略できない先生をどう思う

　脚本家雨園ニコルソン

あらすじ：

「くっ・・・絶対仕業人激闘編では俺が重鎮の立場だと思ったのに・・・（仕業人Ⅴ１８話参照）」と、テレ東系の仕事屋の再放送ではストップモーションかかってエンディングに名前出なかった女の居酒屋で、一人涙にくれるステゾー（春原陽平）。「大丈夫、仕業人旋風編では復活する」とスケブで励ますお澪（上戸彩）。お澪「何故ならあんたは順之助のポジション、旋風編５０話で爆死決定」ステゾー「それって絶対イジメっすよねぇ～！」平松伸二調の涙を流し、号泣するステゾー。悲しみにくれるあまり、目の前をお清（西崎グリーン）が通っても気づかない。その時、居酒屋に一台の車が突っ込んで来て大破、炎上する。炎につつまれながら運転席から出てきた男が、「あの・・・修理代貸せ！」その男は・・・赤井剣之介（中村敦夫）？！えぇぇぇぇぇぇぇ～ッ？！しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- 雨園雷多 -

矢鱈と仕業人Ⅴテイストあふれる今回。旧メンバー達は今回の仕置に一切関らず、サイドストーリー的に話が展開される。放映当初から、新たに作曲したＢＧＭをふんだんに使って、ハードなイメージを演出していた今作だが、この回あたりから、新仕事人～仕事人ⅣのＢＧＭの流用が目立つようになる。特に、重厚なイメージのあった宇宙の会の競りのＢＧＭが、仕事人Ⅳの玉助のテーマに差し替えられたのは残念である。

第 72 話　あんたこの渋谷Ｏ－ＮＥＳＴは超獣の巣だをどう思う

　脚本家スポントニコルソン

あらすじ：

京都へ京都へ京都へ上京。おもわぬ出張仕事に浮かれ気分で京都（ポリネシア）を目指す主水一行だが、ちょいと遭難して辿りついたのは鬼ヶ島（カリフォルニアのサンディエゴ）。全長３ｍのマイクスタンドが次々とやいとやの頭上へ襲いかかる。「…それ、歌いづらくねぇ？もとい、誰でぇっ！」出現したのは、やたらと動きがよい３匹の戦鬼（ゼブラ、マリポーサ、ソルジャー）。地表で軽快にのけぞるアイツ、天井付近を制するアイツ、ジャッキー・チェンばりの椅子アクションをかますアイツ。気をつけろ、こいつら強敵！しかし、やいとやはひとりで人柱にされ、おふうは海岸でヒトデ相手に「風林火山、風林火山…」と呟くばかり。ずんだに至っては２時間前から口が半開きだ。地を這うシンバル（独眼鉄先輩）と宙を舞うスティック（秘術金縛り剣）の波状攻撃に主水もたじたじ。だがそのとき、耕右衛門の放った最終奥義・赤い粘着テープ（秘拳３日殺し軍団）が世界のすべてを優しく包み込んでいく――。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- スポント -

とにかく鬼達の兇悪さが光る作品。このあと駆けつけた天保エミネム太夫一座をして「さっきのバンドみたいに盛りあがってくれなのー！」とまで言わしめたほどに兇悪。みんな大好きさヘビメタ。鬼ヶ島を壊滅状態に追いこんだ赤い粘着テープはその後３週間にわたって太秦一帯で猛威をふるい「さむらい探偵ロボタック」「踏んでる！平賀源内」など、何の説明もなく赤い粘着テープまみれのまま撮影された時代劇がこの時期あちこちに。粘着テープ芯をもらって帰宅した菊ニコルソン（原案協力）は「乳首が…乳首が…サスペンダーが…」と繰り返すばかり。何があったのやら。

第 73 話　あんたこのカキフライ食べ放題をどう思う

　脚本家スポントニコルソン

あらすじ：

耕右衛門のガムテと云えば、太秦（アイスランド北部）で知らない者はない。長さは五六寸あって上唇の上（北千住）から顋の下（南千住）までさがっている。形は元も先も同じように太い。云わば幅広いきしめんのような物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下っているのである。七十話を越えた仕業人Ｖ激闘編では、新番組予告の昔から、次回作（必殺ピタゴラスイッチ人）の放映が決まった今日まで、耕右衛門は始終このガムテを苦に病んで来た――いきなりの告白（エリツィン）にびっくり仰天の仕業人たち。いや、それもっと早く言えよ。やがて大量の使用済ガムテだけを残して耕右衛門は失踪、裏面にびっしり刻まれた韃靼文字の経文をおもしろ半分に読んでしまったやいとやは「窓に…窓に…！」と絶叫しチーズケーキ（脇知弘の後頭部）を齧りはじめる。翌日から江戸では、奇病が流行るわ井戸は枯れるわピラミッド（水野晴郎）は出現するわ突如奥方（鈴木宗男）と芸者（坂田利夫）の人格が入れ替わるわの大騒動。はてはハレー彗星（ぜんじろう）まで接近する始末。鳥は啼き、魚の目に涙、人は微笑みなくすだろう、イェイ（高島忠雄）。そして、耕右衛門と同じ着物をまとって意味ありげに登場する同心・メカ成川（目黒祐樹）の正体とは？しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- スポント -

「江戸八百八町は（滅亡する／滅亡しない）」すべての運命が視聴者のテレゴングに委ねられた作品。受付終了後、東急ハンズ池袋店（唐沢俊一）でガムテープを新調した耕右衛門が鼻歌まじりに帰宅。「やっぱり梅雨時はおニューのガムテープ。粘着力が違うよね。ところで、ガムテープって江戸時代にあると思う？」の台詞に一同揃って『なぜか笑介』風味のズッコケをかますほのぼの展開…と見せかけてメカ成川が関東ローム層特有の自爆スイッチ断層をうっかり踏んでしまうラストは、生きとし生けるものの尊さを伝えてくれる。民意って怖いね！

第 74 話　あんたこの攻略できる実の妹をどう思う

　脚本家雨園ニコルソン

あらすじ：

主水たちによって壊滅させられた外道仕業人組織・ゲル姉姉妹烏賊錦の残党は、蝦夷地に逃げ込み、そこを新たな拠点とし、組織の名もネオ姉姉妹烏賊錦と改めた。アジトである摩周湖のピラミッドから、ヒルビラン（蛭田充）の乗る戦車と、グランバザーミー（蟹江敬三）率いる外道仕業人二世部隊（東映剣会）が江戸に向かって出撃する。ネオ姉姉妹烏賊錦の手により、四さま（ペ・ヨンジュ）、五（平畠啓史）、十（ザ・グレート・カブキ）、そして二（宍戸大全）が倒れる。主水「なんてこった、アストロ仕業人までがやられるとは・・・」やいとや「四、五、十、二、と四人もやられたとはねぇ・・・ん？四、五、十、二・・・し、ご、と、にん・・・何ぃ？！」しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- 雨園雷多 -

間違いも何も、十って何だよ十って？アストロ仕業人って九人じゃなかったのか？「これだ！設定を曲げ、あたかもそれまでレギュラーだったかのごとく出演する芸当は、よほどカラテ、拳法の修行をつまぬと不可能！　かつて、ザ・グレート・カブキに全米のレスラーがおびえたのも、格闘家だけに、そのことをしっているからで・・・　自慢ではないが・・・日本人レスラーでも、これのできるのはカブキ、タイガーマスク、わたしの三人のみ！　そしてその頃わたしは、別れた女房のおけら長屋のおふく（賠賞美津子）と・・・ではなく、仕置長屋の知恵の輪娘と・・・ウフフッ！」（アントニオ猪木・談）

第 75 話　あんたこの懺悔の値打ちもないをどう思う

　脚本家ステーシーニコルソン

あらすじ：

なぐさめ主婦（以下「な」）『又ちゃん…起きて又ちゃん』やいとや（以下「や」）「ムニャムニャもう食べられないよう…あれ、ここどこ？」な『奥州柴山藩の江戸藩邸の牢屋よ』や「何で俺、柱にギッチギチに縛りつけられてるわけ？」な『夕べ捕まったからじゃない』や「そか、捕らわれの剣之介を命がけで、勇敢かつカッコよく救い出そうとしたけど運が我に味方しなかったんだっけ。ちくしょう、あの下女さえ騒がなければ」な『違うわ。奥州柴山藩プロデュースの果し合い系侍っ子アイドル・土屋小十郎たん♀のデビューイベントで「土屋タソキタ━━(。Ａ。)━(゜∀゜)━(。Ａ。)━(゜∀゜)!!!!」とか「掟通り裁いてもらおうか(*´Д｀)ハァハァ」とか大騒ぎしたの。それで柴山藩士にボッコボコにされたあげく拉致られて、現在この状態』や「うわ最悪」な『ほんとね』や「…」な『…』や「…なぐさめないの？」な『は？誰を？』や「あんた、俺がいじめられてる時しか見えない青春の幻影じゃん。さっさとなぐさめろよ、俺を！ギブミーなぐさめ！」な『つか、さすがになぐさめる余地全然ないもの。なぐさめスペースゼロだもの。冷蔵庫ゼロだもの』や「いやいや、仮に俺も多少は悪かったとしてですよ？わずかに空いたスペース狙ってなぐさめんのがプロだろうがっ！」な『うわ逆ギレ。ウザすぎるわ自分』や「ああ？てめえ俺の脳内からいっぺん出てこいや！勝負したる！」な『おう、吐いたツバ飲み込まんとけよのう！』　　柴山藩士「…土屋たん、牢屋の中の男が一人で大騒ぎしてて気味悪いよ」土屋たん「うみゅう、すっごく気味悪いね。よし殺そう」しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- ステーシー -

脚本家が渾身の力で琵琶法師の体に書きなぐった脚本（耳に書くのを失念）を、我らが大出俊（ハリウッド進出を計画中）と、三代目なぐさめ主婦役の梶芽衣子が演じきった、啓介・唄子調スタンダップコメディ。しかし果し合い系侍っ子アイドルって何よ、何でもアイドルになるご時世であるよなあ（詠嘆）というのがオーディナリーピープルのまっとうな意見であろうが、年甲斐なくアイドル事情に詳しい某監督（本人希望により匿名）の、「デタラメちゃんでもキャラメルちゃんでもそれに萌える奴がいればアイドルなんや…」との発言は至極ごもっとも。

第 76 話　あんたこの粗忽ヒルズ青春白書をどう思う

　脚本家スポントニコルソン

あらすじ：

ずんだ（田中五郎）が朝早くに浅草をぶらついていると、なにやら人だかりが。いきだおれ？どれどれ…ああ、こりゃもう死んでるね。死に倒れだ。ちょいと失礼して顔を拝見…ゲー！葬式饅頭３０個、仏飯１０杯、落雁１０個のこの俺、ずんだ（田中五郎）じゃねえか！しっかりしろい！こいつぁ大変だ…とにかく、すぐ俺（田中五郎）に知らせなくちゃ。「大変だ大変だ！朝がゆ３０杯、食パン１０枚、ウィダーインゼリー１０秒チャージの俺（田中五郎）、はやく起きねえか！おめぇ、浅草で死んでたぞ！」「…そうかぁ、あまり死んでる心持ちがしないが、俺（田中五郎）が言うんなら…」さっそく死体をひきとり、何の疑問も抱かず埋葬を済ませたずんだ（田中五郎）。しかし、俺（田中五郎）よ何故死んだ！聞き込みのすえ、ずんだ（田中五郎）殺しの下手人が判明する。あー、悪そうな顔だねえ。待てよ、この顔…まさか…カツ丼３０杯、ゆで小豆（ビューだね、ビュー）１０人前、出所祝い喰い放題のこの俺、ずんだ（田中五郎）！？かくして、ずんだ（田中五郎）の怨みを晴らすため、ずんだ（田中五郎）は「宇宙の会」の猿（田中五郎に見えるが、あくまで猿）に、ずんだ（田中五郎）殺しを依頼する。「その依頼、ずんだ餅３０個、牛タン弁当１０人前、鮭イクラ弁当１０個のこの俺（田中五郎）が落札するぜ！」しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- スポント -

ずんだ（田中五郎）みずからが仕置をおこなう珍しいエピソード。ずんだ（田中五郎）の頭頂に池をこさえ、ずんだ（田中五郎）を突き落とすという豪快かつマザーグースな怪力技は、ずんだ（田中五郎）をして「ずんだ（田中五郎）…怖ろしい男よ」と言わしめたほど。ずんだ（田中五郎）は終始「ハズレ」と書かれたこよりを凝視しているが、この時期放映された『ぷら～りステキ旅・春の特別編　主水、ラスベガスで大仕事！？必殺仕業人７泊８日の珍道中！』ロケに田中五郎氏が不参加なのとは多分無関係。製作スケジュールの厳しさが垣間見えたり、見えなかったり。なお、大出俊氏はごく自然に置いてけぼり。

第 77 話　あんたこのじっくりがたがた煮込んだスープをどう思う

　脚本家戸塚ニコルソン

あらすじ：

この頃、耕右衛門は病気で寝たきりの少女・おバド（和泉式部）の世話を焼いていた。彼女は油問屋の一人娘であったが半年前に父（エマヌエル・スヴェーデンボリ）が殺され、さらに父の悪行が露見したために店を放逐され天涯孤独の身となっていた。そんな時に蘭学者・笹平伊織（草野大吾）の殺しが舞い込む。笹平が開発したアンニュイビームによって人々はやる気を奪われ、次々と怠け者にされていた。無気力になっているので恨みを持っても晴らそうと思わないし、無気力になっているので悪人も悪事を行わない。このままでは裏家業が立ち行かない、元締自身が頼み人になるパターンで笹平を退治することになったのだ。しかし、耕右衛門は悪事を行っていない笹平（その上に江戸は却って平和になっている）を殺す事に懐疑を唱える。おバドの父親を殺したのは耕右衛門だったのだ。殺し屋の因業に戸惑う耕右衛門を他所に、「仕事は仕事だ」とばかりにＡパート後半から笹平に立ち向かった四と六はアンニュイビームでアストロガッツを反転され、水たまり（小林賢太郎）とスギゴケ（片桐仁）にされてしまう。Ｂパート冒頭にはやいとやは宿の二階で酒を煽りながら上方へやいとの修行のやり直しに行くと言い出すし、ずんだは「ご飯一杯！味噌汁一杯！それに漬物があればそれで良」くなってしまう。意外な難敵の登場に笹平を探る主水は、その後ろ盾に幕府天文方・安達ドラゴリー（佐藤春夫）が居る事を突き止める。彼らは治安対策のためにアンニュイビーム実用化に向けて人体実験を繰り返していたのだ。そして主水は実験の最終段階としてアンニュイビームの広域試験発射の秒読みが迫っていることを知る。時を同じくしておバドの容態が急変、医者（近藤正臣）は「手は尽くした、あとは本人の気力の問題だ」と語る。耕右衛門は特効薬・高麗人参テンペスト（本田博太郎）を手に入れるために遂に笹平を殺す決意をするのであったが、そんな時にアンニュイビームが広域試験発射されてしまう。気力すらも奪われたおバドは帰らぬ人となり、耕右衛門は果てしない怒りと悲しみに燃える。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- 戸塚 -

「仕業人に殺し屋の苦悩やらせたら面白くね？」という脚本化の軽い思い付きから制作された今回。当時は意外性からそれなりに楽しめたのであろうが、再放送視聴者には仕業人を悩ませて何が面白いのかサッパリ判らないという人が少なくない。ギャグを突き詰めたら一回りした、というシリーズが長期化した際に起こる悪ノリの一例であろう。「次鋒やいとや行きます！」「アンニュイビーム！」「ギャアーッ！」という瞬殺シーンが唯一の見所。軽妙なカット割で定番ギャグをわずかゼロコンマ3秒内に収めるという職人芸が光るのだが、本編が上記のような仕上がりなため他のシーンから浮いた印象になってしまっているのが悔やまれる。

第 78 話　あんたこの業務連絡まで脚本にをどう思う

　脚本家にしじまニコルソン

あらすじ：

毎度、山内ニコルソンだ。しかしさ、使用要綱にはここのサーバー（阿藤海）って何メガとかどこにも書いてないのに今朝から急にファイルとかをアップしようとすると「４５２エラー　テメエ容量超えて使ってんじゃねえよ」（ケセカス）とか出るんだもんなあ。おかげで戸塚ニコルソン担当回の番組中スチール写真が載せられなかったり、韓国（イ・パクサ）が竹島に調査船（機関車トーマス）出したり、クソＵＲＬ貼り（フィリップ・トルシエ）対応の掲示板ファイルがアップできなかったじゃないのよう。困った困った。ふと部屋のドアが開き、原稿用紙を抱えた男が入ってきた。あ、吉田ニコルソン君？頼んだ次回の脚本来てる？「斬新なアイディアを思いつきました！今度は主水たちが満月の力で火星にタイムスリップです！」…殺しのシーンは？「江戸城で大奥女ボスを、葛西衆がらみで倒します」。おーいおふう、エメルソン？そう問いかけるやいなや。何もない空間から壁をぶち破るような音とともに「任せてくださいっ！おふうが来たからには…虚構と現実の壁などひともみですっ！」しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- にしじま -

この後目の前で繰り広げられる吉田ニコルソン氏が召喚したレオタード女忍者軍団とおふう・エメルソンの激闘シーンを観ながら、「これぞ激闘編」と山内ニコルソンの満悦の表情が誠に晴れやかで印象的。結局決着はつかず、全員に友情が芽生えてバーベキュー大会を開く約束がまさか後への伏線になろうとは。もちろん山内ニコルソンの最後の一言は「いやあ、僕にはちょっと、わかりませんね」。

第 79 話　あんたこの見方を変えれば芸術よねをどう思う

　脚本家にしじまニコルソン

あらすじ：

ため息をつく葛飾北斎（鈴木清純）。「あーあ、最近楽して仕事できねえかな、こうなんてんの？実入りのいいタレント業でちやほやされたほうがよくね？仕事場でうだうだしてるより」そんな北斎がふと絵草子屋に行って見ると、何でえこれは、落書き同然じゃねえか。「猟師対猟師」なる題名の、あからさまにマッキー（極太）で描かれたようなそいつを手にし、店主（氷室京介）にこいつがいかほど売れてるか訊いてみる。…江戸のキッズたちには大人気だとォ～～～！ようし、この俺も続けとばかりに早速版元一風堂（ＩＺＡＭ）のところへと企画を持ち込み、新しい画号「江川斉絶夜」を名乗ることにした北斎。まったく同じように書き殴ったな絵で「朝鮮出兵物語絵巻」を連載し、その空いた時間はバラエティー番組のコメンテーターとしてやりたい放題。いま、宇宙の会に怒りの仕置依頼が蝦夷の島本さん他多数より押し寄せる！しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- にしじま -

「仕業人にはマザコン役で何度も出させられたけど、あの男のライダーへの冒涜に比べたら」（東京都・佐々木さん）「内臓を抜き取られた死体で発見されますように」（京都府・ヲさん）「とにかく死ね」（東京都・ヒラコーさん）など多数の仕置依頼を一通一通涙ながらに読む猿が感動的。普通のことしてるときは意外とというか結構真面目なんだなあ。一応設定上は猿なのになんで人語話すのか、はさておいて。北斎を葬った、アストロ仕業人壱によるスカイラブ仕置が今回初披露目され、一応実写でもその動きが可能ということを実証した。うっかり「北斎って今度死んだら３度目？」とつぶやいた弐はまたしても画面端で何者かに撲殺された。「ワイはマジレスだけは嫌いなんじゃ…絶対に許さへんで！」とは、あくまで犯行を否定しつつ血のついたカチンコを手にしていた松野ニコルソン談。

第 80 話　あんたこの裸の准将放浪記をどう思う

　脚本家スポントニコルソン

あらすじ：

２０ｍほどもある白線（ハリセンボン箕輪はるか）を何気なく踏んづけた主水。「ぎゃふっ！」おや、やいとや？おめぇのマフラーだったのかい悪い悪い。「やいとや？俺ァね、鯖スメル之介（大出俊）って言うンですよ。間違えないでいただきたいネ」なんか、仕業人Ⅲにも出てなかったかアンタ？「人違いですよ、それよりこの阿蘭陀渡りの新式短筒（阿藤快）をご覧なさい。必殺４のお玉に劣らぬ働きはしますぜ」「百連発の旦那～！」駆けてきた坂上二郎アンリミテッド（上戸彩）の足元へ向けてズガガガガガガ…。たちまち滑稽フェイスで気絶する二郎さん。アストロの連中は、この豪快技をいたくお気に入り。ちょうど五（平畠啓史）も有給休暇中だし、代打で米軍第七艦隊（叫ぶ詩人の会）殺しに参加しない？即ＯＫ。「こうでもしないと、なかなか金にありつけませんからネ」「…お前、やっぱやいとやだろ」一方その頃、素浪人峠三百六十五郎（三十郎＋三十郎で六十郎、いつもの２倍のジャンプが加わって百二十郎、そしていつもの３倍の回転を加えれば１２０×３で三百六十郎、お釣りをつけたら出来上がり／三船美佳）は腹をすかせていた。それはさておき仕置当日。「男ならやってみな～、仕業人ガッツでやってみな～　あれ、スメル之介くん元気ないね…何ィ、常磐線の網棚に短筒忘れてきたァ！？」画面隅で竹光片手にオドオドするばかりのスメル之介。「俺ァね、接近戦とか厭なンですよ。あっ、痛！ポンポン痛い…早退してもいいですか主水さん」「…お前、絶対やいとやだろ」そして、米軍第七艦隊の総攻撃が。しかしそこで主水が、「おれたちは何か重大な間違いをおかしているのではないか」と気付き始める。

　- スポント -

米軍第七艦隊を新宿伊勢丹の屋上にみっちり展開させての殺陣シーンには、スタッフの余裕すら感じられる。ちょいとした流れ弾（クェス・パラヤ）が新大久保かあさん食堂を半壊させたのはご愛嬌だが、着弾地点には偶然にも３日ぶりの晩飯にありついていた峠三百六十五郎のチゲ鍋が。怒りに燃えた峠三百六十五郎が第七艦隊、仕業人、スタッフ、お買い物客の区別なしにバッサバッサと斬殺。仕業人チームが予定よりはやく全滅したため、「坂上二郎アンリミテッド滑稽フェイス大全集」が３時間にわたり急遽放映された。「戦争とは金ばかりかかって虚しいものだなァ…」と艦隊総司令ジョン・Ｆ・スネ吉（浅香唯）述懐す。

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